英語の論文を読んでいたり、ビジネスでメールのやり取りをしたりすると時々目にするのが、”i.e.”や”etc.”などの略語。読み飛ばしてしまっているかもしれませんが、これらはラテン語にルーツを持つよく使われる略語です。意外と正確な意味を知らない人は多いので、しっかりと意味を理解してきちんと英文を理解できるようにしておきましょう。
それでは早速それぞれの略語について説明していきます!
“i.e.”は「すなわち」「つまり」
“i.e.”はラテン語の”id est”に由来し、「すなわち(that is)」を表します。主となる文の一部を分かりやすく言い換える時によく使われます。
前の文で漠然と表現されていることを”i.e.”を用いて明確な内容に落とし込む役割があります。
具体的には下記のような文章で用いられます。
(彼女は私の父親の姉、すなわち叔母です。)
I live in the southmost prefecture in Japan, i.e., Okinawa.
(私は日本の最南端の県、すなわち沖縄県に住んでいます。)
“e.g.”は「例えば」
“e.g.”ラテン語の”exempli gratia”に由来する略語で、「例えば(for example)」を表します。
“i.e.”は言い換え表現ですが、”e.g.”は前の文を受けて、具体例を列挙するときに使われることが多いです。
下の例のように、前の文の内容をより具体的に述べるような文で登場します。
(私は、例えばベトナムやマレーシア、シンガポールのような東南アジアに旅行したいです。
You should eat more vegetable e.g. spinach, carrot and onion.
(ほうれん草、人参、玉ねぎといった野菜をもっと食べるべきです。)
“cf.”は「~を参照」
“cf.”はラテン語の”confer”に由来し、「~を参照せよ」という意味を表します。
ある主張や意見、根拠となるデータが述べられているときに、”cf.”として参考図書やデータソースを記述することが多いです。
cf.Chapter 8.
(我々の調査によると、日本人の80%は納豆が好きである(第8章を参照)。)
“et al.”は「その他」
“et al.”はラテン語の”et alii”や”et aliae”に由来し、「その他(and others)」を表します。
主に論文の著者名などを表すときに使われ、論文の著者が4人以上など多数にわたる際に省略のために用いられます。
物について「その他」という時には、”et al.”ではなく後述する”etc.”が使われます。
下記のように論文や記事の著者を示す使用例が多くなっています。
(この記事は、スミス、グリーンとその他の筆者によって書かれた。)
“etc.”は「~など」
“etc.”は”et cetera”の略で、「~など」という意味です。先ほど出てきた”et al.”は人について「その他の人々」を表しますが、”etc.”はものを列挙する際に「その他」を表すために使用されます。
具体的には下記のような使い方をします。
(日本は寿司、刺身、天ぷらなど美味しい料理で有名です。)
I play many kinds of sports: football, basketball, swimming etc.
(私はサッカー、バスケットボール、水泳など様々なスポーツをします。)
略語を知って使いこなそう
今回ご紹介した略語は、メールや論文を読むときに役に立つだけでなく、自分でメールを書いたり文章を書く時にも非常に役立ちます。特に”e.g.”や”etc.”はビジネスシーンでもよく出てくる言葉なので、機会があれば使ってみると「英語が分かるビジネスパーソン」と見てもらえるかもしれません。ぜひ、略語を覚えてどんどん使っていきましょう。
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