TOEIC600点の難易度や勉強法・対策法とは?

TOEIC600点の難易度や勉強法・対策法とは?TOEIC

TOEICで平均点を上回り、英語力の証明をするためには、まずは600点を目指しましょう。TOEIC600点は基本的な文法と単語を理解し、リスニングで会話の大まかな内容を把握できれば取得するのはそれほど難しくはありません。
具体的な難易度はどれくらいか、取得するためにはどのような勉強が必要なのかを分かりやすく解説します。

TOEIC600点の取得者数や難易度は?

まずは、TOEIC600点をどれくらいの人が取得しているのか、他の英語試験との難易度の比較など基礎的な情報を見ていきましょう。

TOEIC600点の取得者数は?

TOEICの運営を行っているIIBCが集計したTOEIC受験者データ(2020年7月版)によると、595~640点が84,330人、645~695点が78,039人となっているため、おおよそ16万人程度が600点台を取得していることになります。割合でみると、母数は83万人に対して16万人となるため、受験者のおよそ20%にあたる方々が600点台を取得している計算となります。
また、IIBCの別の資料資料によると、日本のTOEICの平均得点が523点となっていることから、TOEIC600点を保有していれば、日本の中では英語ができる部類に入るといえます。

TOEIC600点の難易度は?

よくTOEICと英検を比較することがありますが、TOEIC600点は英検で言うと2級程度に相当すると言われています。
もちろん、TOEIC L&Rテストには英検のようなライティングやスピーキングはないため一概に比較することはできませんが、出題される文章の難易度や求められる文法などは英検2級の水準と考えると良いでしょう。
英検2級は高校卒業程度の英語力と言われているため、高校で一通りの英語の授業を受けて理解できる実力があれば、TOEIC600点も遠い目標ではありません。

TOEIC600点に必要な正答数は?

TOEICは990点満点で200問が出題されるテストです。単純計算で1問5点となりますが、TOEICの得点は相対的に決められるため、他の受験者の得点率や問題の難易度によっても得点が変わります。
600点台を安定して取るためには、全体の65%に当たる130問程度に正答することが必要となるでしょう。

TOEIC600点を取得することのメリットとは?

TOEIC600点を取得すると、英語力の証明となるだけでなく、転職活動や昇進で役に立つこともあります。
具体的にどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。

就活で英語力の証明となる

新卒採用の際にTOEICの得点を見ている企業もあります。
例えば楽天が新卒採用でTOEIC800点のボーダーラインを設けているのは有名ですが、それ以外にも多くの外資系企業や日本企業の海外部門などはTOEICの点数で英語力を推し量ることが多いです。
日本の場合は英検もありますが、ビジネス英語という観点ではTOEICが指標として見られやすいため、大学在学中にTOEIC高得点を取っておくと就職時に有利になることがあるでしょう。
もちろん、英語力だけではなく他の能力も勘案して採用は行われるため、必ずしもTOEICが高得点だからと言っていい企業に就職できるとは限りません。

転職活動や昇進に役立つことがある

新卒採用だけでなく、転職や昇進の際にもTOEICの得点が参考にされることがあります。商社やメーカーでは海外駐在の参考要件としてTOEICの点数が使われることもありますし、TOEICで一定の点数を超えた人に手当てが出るような会社も。
もちろんビジネスで使える英語力を身に着けるというのがTOEICの本質的な意義ですが、昇進・昇給・転職にも役立つことはあるため、高得点を取っておいて損はないはずです。

コツコツと努力する力が身につく

ダイレクトに昇進や転職に結び付くわけではありませんが、TOEICテストを定期的に受けて得点の向上を図っていることは努力できる人間であることの証となります。
直接的な恩恵はなくとも、目標に向かって努力する力や最後までやり抜く力などを身に着け、仕事に活かすこともできるでしょう。

【単語編】TOEIC 600点を取得するための勉強方法

TOEIC600点を取得するには、難しい単語を覚えたり、難しい文章を読みこなしたりする必要はありません。
むしろ基本に忠実に、頻出単語をおさえていれば600点は取得することが可能です。まずは、単語の対策方法についてご紹介していきます。

TOEIC頻出単語をマスターする

TOEICではビジネス英語が出題されるため、英検やTOEFLとはやや文章のトピックが異なります。
これまでの勉強の中で英検用の単語帳や大学受験用の参考書を使ってきた方は、TOEIC対策用の単語帳に切り替えてみましょう。
アカデミックな文章はそれほど出題されませんが、ビジネスシーンを中心に専門用語が出てくることもあるため、TOEICに最適化された教材を使っていくのがおすすめです。

【リーディング編】TOEIC 600点を取得するための勉強方法

TOEIC600点を達成するためには、単純計算でリーディングで300点、リスニングで300点が必要となります。
リーディングで300点取得するためには65%程度の得点が必要となりますが、リーディングは短い時間で100問という大量の問題を処理する必要があります。単なる知識だけではなく、時間内に文章を高速で読み、内容把握をする力や様々な文法問題に対応していかなければならないのです。ここでは、600点を効率よく取得するための勉強法をご紹介します。

基礎的な文法理解を固め、Part5・Part6を攻略する

まずは、文法問題であるPart5・Part6で可能な限り高得点を取れる状態にするのがおすすめです。Part5・Part6は高校の文法を理解できていれば十分に対応ができる問題が多く、久しぶりに英語を勉強する人でも一通り参考書を見たり、問題を解いたりすればある程度得点を取ることができます。
まずは時制や動詞の変化といった基本的な文法項目をおさえ、Part5・Part6で7~8割正解できるようにしていきましょう。

長文を精読する練習を重ね、Part7でも粘り強く得点する

TOEICでさらに高得点を取得するためには、複雑な問題が多数出題されるPart7を攻略することが必要です。600点程度であれば、Part7の途中で時間が来てしまい、最後まで解き終われない方も多いのではないでしょうか。
時間がかかってしまう最大の原因は「精読」できていないことです。読んだ英語について理解があいまいだったり、内容を記憶できていなかったりすると、何度も問題文と長文を行ったり来たりする必要があり時間を消費してしまいます。
逆に、問題や文章を一度読んでしっかりと理解できていれば1問にかかる時間も少なくなり、短時間でサクサクと問題を解き進めることができます。
ずばり、英語を一度読んでしっかりと理解する「精読」のスキルが長文の得点を向上させる鍵となります。

【リスニング編】TOEIC600点を取得するための勉強方法

TOEIC600点を取得するためには、リスニングでも気を抜かず6割~7割の得点を取る必要があります。
リーディングと同じく基礎固めからはじめると良いでしょう。

短文を確実に聞き取り、Part1・2で高得点を取得する

まずは一文をしっかりと聞き取り、短文や応答問題が出題されるPart1・2でしっかりと得点できる土台を作りましょう。短文を正確に聞き取るコツは、まず「主語」と「動詞」を聞き逃さないことです。
英語は文頭から主語→動詞(疑問文の場合は逆)の順番に発話されることが多く、文頭をしっかりと聞き取ることで文の意味が掴みやすくなります。主語と動詞を聞き取るだけで「誰が何をしようとしているのか」が分かるので、ある程度選択肢を絞り込める状態になります。
まずは単語を覚えることと並行して一文をしっかりと聞き取る訓練をし、着実なレベルアップを行いましょう。

会話・アナウンスも大意をつかみPart3・4でも正答率をあげる

Part3・4は長めの会話やアナウンスが出題されるため、苦手な方も多いでしょう。TOEIC600点前後の方であれば、細かい部分が聞き取れず、なかなか正解ができないとの悩みを持っている方もいるかもしれません。
このような場合、まずは会話やアナウンスの大意をつかみ、状況把握の問題でしっかりと得点できるようにしておきましょう。リスニングの問題はいくつかのパターンがありますが、特に難しいのが詳細把握の問題。
例えば、「男性はどの商品を選びましたか」といった問題は1単語聞き逃すだけで間違えてしまう難易度の高い問題です。逆に、状況把握の問題は「この会話はどこで行われているでしょう」や「スピーカーは何の会社で働いているでしょう」のようなざっくりとした問題となっており、アナウンスの中に複数ヒントが隠されていることがあります。
例えばスピーカーの職業を問うような問題では、「自動車」「修理が必要」など断片的な単語を聞き取るだけで「自動車の修理工場かな」と答えが推測しやすく、リスニングが苦手な人でも正答しやすい問題です。
このように、まずは会話やアナウンスの大まかな流れをつかみ、答えやすい問題から得点していきましょう。

まとめ:まずは英語の基礎力を高めつつ、600点を超えて行こう

様々な内容やテクニックについてご紹介してきましたが、TOEIC600点を取得する一番の近道は英語の基礎力を鍛えることです。
難しいことは必要なく、ビジネス英語で頻出の単語を覚える、高校レベルの文法を復讐する、簡単な文を聞き取る、といった練習をしていきましょう。
英語力の土台ができていれば、600点を取得するのにはそう遠くないはずです。

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