英語のリスニングの勉強法の一つとして挙げられるのが「シャドーイング」。聞き取りや発音を上達させたい方は、ぜひご紹介するやり方で練習し、リスニングを得意にしていきましょう。
シャドーイングとは
シャドーイング（shadowing）とは、英語の勉強法の一つで、聞こえてくる英語の後をつける（shadow）ように発音を行う方法です。英語の勉強法の中では比較的有名で、中学校や高校で取り組んだことのある方も多いでしょう。
ただし、正しいやり方で行わないと英語が身につきにくかったり、効果が上がらなかったりします。これからご紹介する方法で適切にシャドーイングに取り組み、英語のスキルを向上させていきましょう。
シャドーイングのやり方
はじめから英語を聞いてすぐに後追いができればよいですが、なかなか上手くいかないのが現実。
そこで、下記の3つのステップでシャドーイングを進めていくと効果的です。
①まずは一度音声を聞いてみる
まずは何も見ずにシャドーイングをしてみましょう。聞こえてくる英語に2語ほどずれる形で発音を行っていきます。自分も発話者になったつもりで、恥ずかしがらずに堂々と発音すると効果的です。
発音もカタカナ英語ではなく、できるだけネイティブの発音を真似してみましょう。
②分からなければテキストや字幕を見る
音声が聞き取れなかったり、発音が難しい場合は一度テキストや字幕で内容を確認するのがおすすめです。
③文字を追いながらシャドーイングする
テキストを確認したら、まずは文字を追いながらシャドーイングをしてみましょう。文字が分かっていると何を発音すれば良いかが明確なため、スラスラと英語が出てくるでしょう。
テキストを見ながら英語のイントネーションやアクセントをつかんでいきましょう。
④文字を見ずにシャドーイングをする
最後に、文字を見ずにシャドーイングをしましょう。ここまでくると、テキストの内容が頭に入っていて、意味もとらえた状態で発音ができます。
ネイティブの発音を真似ながら、淀みなく発話することを心がけましょう。
番外編：自分のシャドーイングを録音してみる
これは特に発音の上達に効果的ですが、自分のシャドーイングを録音して確認するのもおすすめです。
客観的に自分の発音を見つめ直すことで、思ったよりもできていなかった発音を確認できたりネイティブと比べて足りてない部分に気づくのに役立ちます。
シャドーイングの効果
シャドーイングはリスニングに効果的と言われていますが、それ以外にも様々なメリットがあります。
具体的には下記3つのメリットが挙げられます。
リスニング力の向上
まずは何といってもリスニングのスキル向上です。シャドーイングのためには英語を聞き取ることが前提になるため、しっかりと発話を聞き、瞬時に単語を思い浮かべる必要があります。
しかも、常に聞き取りを行いながら発音をしなければならないため、継続的に英語を吸収する必要があります。
語彙・コロケーションの強化
新たな単語や話し言葉に特有のコロケーションなど、シャドーイングの音源から新しい表現を学び取ることもできます。
文章で触れていても、実際に音声を聞いてみると発音のイメージがより鮮明になるため、記憶にも残りやすくなるでしょう。
若者言葉やくだけた表現の習得
さきほどご紹介した語彙の強化とも関係しますが、話し言葉をシャドーイングすることで、書き言葉では使われないカジュアルな表現や若者が使うような言葉もインプットすることができます。
文章を読むだけではくだけた表現を覚えるのは難しいため、実生活や会話で役立つメリットがあるでしょう。
発音の上達
シャドーイングではスピーキング能力の一部である発音も鍛えることができます。聞こえてくる英語をそのまま真似るため、自然な英語を話すトレーニングができます。
教材によっては生の英語をシャドーイングすることもできるため、ネイティブの音声で発音を磨いていくことが可能です。
シャドーイングにおすすめの教材
実際にシャドーイングを始めるにあたって、どのような教材を使えばよいのか、レベル別にまとめました。
まだ英語の勉強を始めて間もない方は、教科書レベルからはじめて徐々に難易度を上げていきましょう。
【初級者】教科書や単語帳の例文からはじめよう
まずは、長い文章でなくても、一文ずつシャドーイングに取り組みましょう。
教科書などすでに一度見たことのある教材や、単語帳のように一文一文が区切られているものに取り組み、シャドーイングできているかを確認してみるのがおすすめです。
いきなり難易度の高い文章からはじめると挫折する確率が高くなってしまいます。
【中級者】入試のリスニング問題やTOEICのリスニング問題でチャレンジ
簡単な文や一文ずつのシャドーイングができるようになったら、次は入試レベルの問題やTOEICでの音源でシャドーイングをしてみましょう。
難しい単語や知らない表現が出てきてうまくいかない場合は、テキストを見ながら取り組んだり、一度文章を読んだうえでシャドーイングするとスムーズにいきます。
【上級者】CNNやVOAなどニュース放送の音源でさらなるレベルアップを！
入試やTOEICの音声でも物足りなくなったら、実際に英語圏で使われているニュースの音源でシャドーイングにチャレンジしてみましょう。
有名なサイトを挙げるとすれば、イギリス英語を勉強するならCNN、アメリカ英語を勉強するならVOAなどがあります。
はじめはスピードについていけなかったり聞き取れないこともあると思いますが、字幕を活用して発音を確認していきましょう。
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