英語のリスニングやライティングの能力を鍛えるためにおすすめの勉強法が「ディクテーション」。誰でも簡単に実践できる方法なので、英語力を高めたい方は今すぐディクテーションに取り組んでいきましょう。詳しい方法をご紹介していきます。
ディクテーションとは
ディクテーション(dictation)とは、聞き取った英語を書き起こす英語の勉強法です。
英語圏だけではなく、フランス語圏や中国語、韓国語圏など様々な国で言語習得のために使われており、小学校・中学校の授業でも行われることがあります。
ディクテーションのやり方
ディクテーションは基本的には話し手と書き取りを行う人の2名体制で行いますが、youtubeや映画などを使えば1人で行うこともできます。下記の手順で進めると良いでしょう。
①3~10語程度の長さでまとまった文を聞く
話し手がいる場合はまとまった意味のあるかたまりで文章を区切り発音します。1人でやる場合は適度にストップをかけながら行います。
一文が長い場合は、すべてを一度に流すのではなく、適当な長さで区切っても良いでしょう。
②聞いた文を書き起こす
聞こえた音声を紙に書き起こします。PCでタイピングしても良いですが、手を動かした方が脳が活発に動くのでおすすめです。
一度で聞き取れなかった場合は、もう一度音声を聞いて何度かチャレンジしてみましょう。
③読まれた音声を文字で確認する
実際に読まれた文章と自分が書き取ったものが一致しているかを確認しましょう。動詞の「s」を付け忘れたり、過去形が現在形になっているなど細かい部分でミスが起きることが多いです。
自分が聞き取れなかったところやスペルミスしたところは復習を行い、同じミスを繰り返さないように気を付けましょう。
ディクテーションの効果
ディクテーションの効果としては、下記のようなものがあります。
リスニング力の強化
ディクテーションでは、聞こえてくる音声を文字に変換する必要があります。このため、英語を聞いて当てはまる単語を即座に思い浮かべる能力が鍛えられます。多少発音に癖があったり聞き取りにくかったとしても、前後の文脈から推測すると理解しやすくなります。
ライティングの上達
聞こえた音声を書き起こさなくてはならないため、単語のスペルはもちろん文のまとまりを考えながら書き起こしを行う力が鍛えられます。
ディクテーション素材によってはそのまま英作文で使えるものもあるため、アウトプットにも役立つ英語が学べるでしょう。
内容把握度の向上
ディクテーションでは聞こえた音声を一度記憶し書き起こす必要があるため、聞き取った内容を少しの間覚えておく必要があります。
意味のまとまりごとに聞き取った内容を覚えておくことは話の内容を理解することにも繋がるため、リスニングで長い文章が読まれたときも的確に内容を把握できるようになるでしょう。
ディクテーションにおすすめの教材
ディクテーションを始めるにあたって、どのような教材を使えばよいのか、レベル別にまとめました。
まだ英語の勉強を始めて間もない方は、短いフレーズからはじめて徐々にレベルを上げていきましょう。
【初級者】日常会話の短いフレーズからはじめる
まずは、自分の知っている単語の範囲で、3~7語程度の短いフレーズからはじめてみましょう。
慣れていない方は挫折を防ぐため、一文ずつ確認しながら成功体験を積んでいきましょう。
【中級者】長めの文章やTOEICのリスニング問題でチャレンジ
ディクテーションに慣れてきたら、入試のリスニング問題やTOEICのPart4で読まれるような少し長めのナレーションで取り組んでみましょう。
このレベルになると、分かりにくい単語や文法が時々出てくることもあるため、辞書を手元に置いて調べながら取り組んでみると良いでしょう。
【上級者】TEDやニュース素材で実力を高めよう
ディクテーション上級者におすすめなのがTEDです。
著名人や最新の研究発表などのスピーチが聞けるサイトで、内容がしっかり練られているため聞きやすくディクテーションしやすいでしょう。また、ビジネスや科学、心理学など様々なトピックが用意されているため自分の興味に合わせて動画を選択できます。
他にもCNNのようなニュースサイトやYoutubeでは字幕を出すことができるので、これらのサイトでディクテーションしても良いでしょう。
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