TOEIC 900点を目標に英語の学習をされている方も多いでしょう。世間一般的にも、TOEIC 900点といえば英語ができそう、難しい英文でもスラスラ読めそうといったイメージを持たれています。
今回は、TOEIC990点満点を持つ筆者が、900点取得までの対策方法について解説していきます。
TOEIC 900点の英語力とは？
まず、TOEIC 900点の英語力がどれくらいあるのかを見ていきましょう。
他の試験との比較においては、TOEIC 900点は英検では1級程度、TOEFLでは100点程度、IELTSでは7.0程度と言われています。
しかし、単純に他の試験との比較をすることは難しいです。なぜなら、TOEIC 900点の点数はリスニング・リーディングの2技能からしか算定されておらず、TOEFLやIELTSといった他の試験はスピーキング・ライティングを含めた4技能から点数がつけられるからです。
このように、他試験とは評価基準が異なるとはいえ、TOEIC 900点は「英語ができる」評価をされます。少なくともリーディングにおいては適切に文章の趣旨を把握することができ、リスニングでも相手の言いたいことを80％程度は理解できるスキルはあるためその評価は妥当と言えます。
TOEIC 900点の就職・転職での評価
就職・転職においても、TOEIC 900点を持っていることは一つの武器になるでしょう。
それぞれの専門分野に加えて英語の読み書きができる証明になるため、海外との取引がある企業や出張・駐在がある企業では重宝されるかもしれません。
しかし、外資系企業の場合はTOEICを認知しておらず、語学の資格証明に使えない場合もあるため、企業によってはそれほど大きなアドバンテージにはなりません。
TOEIC 900点までの戦略
TOEIC 900点は一朝一夕ではかないません。現状把握を行ったうえで、しっかりと勉強計画を立てて対策していく必要があります。まずは現状の自分の得点を把握しましょう。
TOEICを受けたことがない方は、一度公開テストやIPテストで現在地を確かめるのがおすすめです。
現在800点取れていない方はまず800点を狙う
現在800点を取れていない方は、いきなり900点を狙うのは難しいです。まずは800点を取れるようになってから900点に挑戦していきましょう。
800点を取るためには、基礎的な文法の知識や長文理解の技術、リスニングでもミスを少なくこなす力が必要です。
800点を取れている方はさらに高みを目指す
現在800点取れている方は、900点を目指して勉強を行っていきましょう。
800点はリスニング・リーディングともに400点程度取れていると思いますが、まだまだ伸びしろが残されています。
例えば、時間内にすべての長文を読めているか、リスニングで捨ててしまっている問題はないかなど、取りこぼしを減らしていくことで点数の底上げが可能です。
TOEIC 900点達成のロードマップ
ここからは、TOEIC 900点を達成するのに必要なロードマップを具体的にお伝えします。
900点取得の内訳としては、リーディング・リスニングそれぞれ450点ずつが目安となるため、各分野における450点取得の方法についてご紹介していきます。
リスニングで450点を取るためのロードマップ
リスニングで450点を取るためには、全体の9割程度にあたる90~92問程度に正解する必要があると言われています。
全体的な傾向としてはリスニングの点数の方がリーディングより高いため、リスニングでは93~94問程度正解して、リーディングで多少ミスをしても合計900点になるのが理想です。
900点を狙う上で最も注力すべきなのはPart2です。Part2は質問が一文しかないため聞き逃すと正解を逃しやすく、次から次へと問題が出てくるため連続して失点を起こしやすいからです。
Part3や4では会話やナレーションの流れで答えがわかることもありますが、Part2は質問一本勝負。疑問詞を聞き逃すとミスをすることもあるため最大限に集中して臨みましょう。
リーディングで450点を取るためのロードマップ
リーディングもリスニング同様、450点を取るためには、全体の9割程度にあたる90~92問程度に正解する必要があります。
リーディングは時間との戦いであるため、できるだけ早くPart5・6を片付けてPart7に時間を残しましょう。
長文読解のテクニックもありますが、前半でいかに時間を無駄にしないかが勝負を分けます。
TOEIC 900点を取るのにおすすめの教材
TOEIC 900点を取るためには、公式問題集の攻略は欠かせません。
リスニング音声・出題パターンともに最も本番に近いため、公式問題集で9割以上の正解が取れるように勉強しましょう。
文法900点特急
900点を目指すにあたって、どちらかというとリーディングがボトルネックになりがちです。
特に長文で時間が足りないケースがほとんどですが、長文の得点を飛躍的に上げるためには時間を要します。
そこで、タイムマネジメントの観点からPart5を高速で解くトレーニングがおすすめです。
900点特急は、中〜上級者が間違いやすい問題を厳選して掲載しているため、900点を目指す方にはちょうど良い難易度。
加えて、これを素早く解く練習をすることでPart5に費やす時間を最小限に抑え、長文の読解に時間を残すこともできます。
ETSが出している韓国の過去問集
私自身使用していた教材ですが、韓国の教材で過去に実際にTOEICに出た問題がまとまった問題集があります。
この教材の良い点は、とにかく問題数が多いこと。一冊につき過去のTOEIC公開テストで出題された問題が10個ほどついています。
Amazonなどのサイトで比較的安価に入手できるため、数多く解きたい方にはおすすめです。
ただし、解説が日本語ではないため、ある程度自分で解答を解釈でき、解説がなくても理解できる方でないと消化不良を起こすおそれもあります。
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