【TOEIC】時間配分の鉄則 — 高得点を取るためのタイムマネジメントとは?

TOEICの時間配分TOEIC

TOEICで高得点を取るカギは、ズバリ時間配分。200問という大量の問題を120分の間に処理する必要がありますが、最後まで余裕をもって問題を解き終わることのできる方は少ないのではないでしょうか。
今回は、TOEICで守るべき時間配分や、リーディングの各パートで高速で解答するコツをご紹介します。

TOEIC L&Rテストの流れと時間配分について

TOEIC L&Rテストは、リスニング45分+リーディング75分で構成されています。
リスニングパートはリスニングの音声に従って解き進めていくため音声通りに解き進めれば全問解答することができますが、時間配分が問題となるのはリーディングパート。75分という時間をいかに使って解答を進めるかが肝となります。

まずは、リーディングパートであるPart5~Part7の理想の時間配分を知ったうえで戦略を立てていきましょう。
今回は、初心者~中級者(700点以下が目安)と上級者(700点以上)の2パターンに分けてお勧めの時間配分を解説します。

初心者~中級者向けの時間配分

初心者~中級者におすすめなのは、下記の時間配分です。

Part512分
Part68分
Part755分

主に、現在700点以下の方はこちらの時間配分に従うと良いでしょう。700点以下の方に多く見られるのは、「Part7に時間を使えていない」という悩みです。TOEICの問題形式に慣れていなかったり、語彙や文法の知識が少ないためPart5やPart6で時間をたくさん使ってしまい、時間を使うべきPart7を十分に読み切れていないという方が多いのではないでしょうか。

このような場合、まずはPart5とPart6に使う時間を決めてしまうのがおすすめです。
Part5では30問を12分(1問24秒目安)、Part6では16問を8分(1問30秒目安)で解いていくとPart7に55分を残せる計算となります。
Part7は出題される長文の数からシングルパッセージ(SP)、ダブルパッセージ(DP)、トリプルパッセージ(TP)に分類されますが、SP10問に30分、DP2問に10分、TP3問に15分ほどの目安で解答すると全問解答が可能となります。
各パートを時間通り速く解いていく方法については後ほど解説します。

上級者向けの時間配分

上級者におすすめなのは、下記の時間配分です。

Part59分
Part68分
Part755分
全体の見直し3分

ここでは、すでに700点以上のスコアをお持ちで、ある程度TOEICの試験形式に慣れている方におすすめの時間配分をご紹介します。
すでに700点に達している方であれば、基本的な文法や語彙の知識はお持ちで、Part7の長文問題でつまずいてしまっている方が多いです。
Part7や全体の見直しにしっかりと時間を使うために、Part5とPart6を効率よく短時間で解くような時間配分が必要となってきます。
Part5は9分(1問18秒目安)、Part6は8分(1問30秒目安)、Part7ではSP10問に30分、DP2問に10分、TP3問に15分ほどで解答できるのが理想です。
この時間配分通りに解けると3分ほど時間が余るので、余った時間で不安な部分の見直しや、Part7でも特に難しいと言われるトリプルパッセージをゆっくりと考えると正答率も上がってくるでしょう。

さて、ここからは上級者向けの時間配分でスピーディーな解答を実現するために、各パートでどのような解き方をすればいいのかを解説していきます。

Part5を9分以内に解く方法

Part5では短文の空欄補充の問題が30問出題されます。
文法や語彙の知識が問われますが、基礎的な文法ができていれば8割方の問題はサクサクと解いていくことができるため、分からない問題で悩まずサクサクと進めていきましょう。解答スピードを上げる具体的な方法は以下の2つです。

先に選択肢を読み、速く解ける問題を把握する

Part5の解答速度を上げるうえで最も重要なのは、選択肢から「何が問われているか」を把握することです。
例えば、選択肢に「However/Therefore/Despite/If not」のような単語が並んでいれば接続詞に関する文法が問われていると分かりますし、represent/representative/representation/representatives」のような単語が並んでいれば品詞に関する問題だと分かります。
このように、先に選択肢を見ることでおおよそどれくらいで解ける問題なのかを判別することが可能です。品詞や動詞の形・時制に関する問題は10秒~20秒で解答できる品詞問題とは、「increase/increases/increased/increasingly」のように、空所部分に動詞・形容詞・名詞などどのような品詞が入るのかを問うような問題です。また、動詞の形・時制とは、「go/goes/is going/will go」のように、空所に最も適切な動詞の形や時制を選択する問題です。
このような問題の場合、空所の前後から正答を導くことができるため、問題文の全文を読まずとも解答することができます。語彙や接続詞に関する問題は30秒ほど必要一方で、語彙や接続詞に関する問題の場合は、文全体を読んだうえで前後関係や内容を把握して解答する必要があります。
このような場合は、文全体を読むため30秒程度解答に時間がかかることもあるでしょう。

わからない問題は一旦飛ばし、後から片付ける

Part5は全部で40問ありますが、分からない問題で立ち止まっていてはサクサクと解答を進めることができません。
スピード感を保って解答を進めるために、「1問30秒まで、それ以上迷ったら次に進む」といったように自分でルールを設定しておくと良いでしょう。
結果としてわからない問題があったとしても、他の問題やPart6,7に時間を残して解き進むことができるため、リーディング全体でみるとスコアアップにつながる可能性もあります。

Part6を8分以内に解く方法

Part6は長文の空欄補充問題が16問出題されます。単語の穴埋めだけでなく、まるまる一文を補充する問題も出題されるため、文章全体の流れを踏まえて解答する必要があります。

以下の2つのポイントを押さえると、解答スピードを上げることができるでしょう。

前から順に、内容を理解しながら解いていく

Part6はPart5とは異なり、1つの長文の中で複数箇所の穴埋め問題を解いていきます。
このため、長文の流れを踏まえたうえで最適な選択肢を選んでいくことが重要です。
Part6に出てくる長文はそれほど長いものではないので、前から順番に内容を理解しながら解いていくと良いでしょう。

文挿入は最後に、全体を見ながら

1つの長文につき1つ、単語ではなく文を挿入する問題が出てきます。これに対処するためには、文章全体の趣旨を把握して最適な文を選択する必要があります。
「前から順に、内容を把握しながら解く」とともに、文章全体がどのようなメッセージを伝えているか、その中でどの選択肢が空欄に当てはまるかを考えられれば正解に近づくことができるでしょう。

Part7を9分以内に解く方法

最後の難関となるのがPart7。多くの方が時間が足りなくなり、「塗り絵」をしてしまうパートでもあります。
Part7では長文が15題出題されます。1つ1つの問題を丁寧に読んでいたのでは間違いなく時間切れになってしまうので、
以下のような方法で情報を素早く探しながら読んでいく必要があります。

最初に問題文を読んでから長文を読む

Part7に出題される文章はボリュームが多く、隅々まで内容を把握する時間はありません。
TOEICに慣れている方であれば長文をいきなり読んでも大丈夫ですが、慣れていない方は
長文を読む→問題文を読む→もう一度長文を読む、といったように二度手間になり、時間を浪費してしまうリスクがあります。
最初に問題文を読んでおくことで、「何がきかれているのか」を把握して長文を読めるので、解答にたどり着けるスピードを上げることができるでしょう。

一通り問題を解いたら最後に全体を見渡して確認する

Part7の問題の中には、色々な部分からヒントをかき集めて正解を導き出さなければいけない問題もあります。
一度答えを選んだ後も、残りの文章を読んで整合性が取れているか、後から他の情報が出てきていないかを照らし合わせることで正答率を上げることにつながります。
また、Part7ではシングルパッセージ・ダブルパッセージ・トリプルパッセージという3つの問題形式がありますので、ここからは各問題形式の解答のポイントをご紹介します。

Part7・シングルパッセージの攻略方法

シングルパッセージ(SP)とは、1つの文章をもとに出題される問題です。
ビジネスメールや施設の案内文、コンサートのプログラムなど様々な形式の文章を読み、それに対して内容が一致する選択肢や文章から推測される正解を選んでいく必要があります。
SPの問題は、長文の内容をしっかりと理解していれば正解を選べる問題が多いので、問題文を押さえたうえで解答を探しながら文章を読み進めていき、正解となる選択肢を選びましょう。

Part7・ダブルパッセージの攻略方法

ダブルパッセージ(DP)とは、2つの文章をもとに出題される問題です。メールとそれに対する返信や、広告とそれに対する商品オーダーのような対になる文章が出題されることが多いです。
DPを素早く解くコツは、2つの文章の関係性を把握することです。例えば、最初のメールで問題が提起され、次のメールで解決策が提示されるような問題が出題されることが良くありますが、あらかじめ2つの文章の関係性を推測しておくことで文章の内容が掴みやすくなり、問題で聞かれる箇所も見当がつきやすくなります。
まずは文章全体を見渡し、どのようなやり取りがされているか、文章同士の関係性を見極めましょう。

Part・トリプルパッセージの攻略方法

トリプルパッセージ(TP)とは、3つの文章をもとに出題される問題です。DPがさらに複雑になるとイメージすれば良いでしょう。
例えば、下記のような文章が問題文として出現します。
・メールとそれに対する返信に加えて、参考となる資料
・ウェブサイトと商品の注文書、レビュー
・メニュー表とメール、新聞記事
このように、様々なパターンがありますが、基本的な攻略方法はDPと同じです。
3つの文章同士の関係性をしっかりと把握することでグッと内容把握が深まります。
例えば、ウェブサイトと商品の注文書、レビューの場合は
①ウェブサイト上で商品が宣伝されている→②あるお客が商品を注文する→③お客さんが商品のレビューを掲載する
のような時系列で進行することが多いです。この場合、問題でお客さんの感想を問われればレビューの内容を見に行く、商品の特徴を聞かれたらウェブサイトの文章を見に行く、といったように機動的な読み方ができます。
事前に何度かTPの問題演習をしておき、どのようなパターンの出題傾向が多いのかを把握しておきましょう。

まとめ:まずは時間内に全問解答を目指そう

ここまでTOEIC リーディングパートを時間内に解き終わる方法について解説してきました。理論上はこの方法で解答すれば時間内に解き終わることができますが、実際に本番のテストになると、緊張や思わぬ問題に出くわしてしまい、時間がかかってしまうこともあるでしょう。
いきなり本番の公開テストに挑むのではなく、事前にリスニング・リーディングを通して問題を解いてみることで、本番と同じ時間感覚を身につけることができます。
ぜひ公式問題集などを使って本番演習を行い、時間管理についてPDCAを回してみてください!

TOEICの時間配分に関するよくある質問

TOEICリーディングの理想的な時間配分は?

Part5は9~12分、Part6は8~9分、Part7に55分程度時間配分を行うのが理想です。

TOEIC Part5を速く解くコツは?

先に選択肢を見てどのような問題かを見極めましょう。時制や品詞問題であれば、選択肢とその周辺を見ただけで解答できる場合もあります。

TOEIC Part6を速く解くコツは?

文章を最初から順番に読んでいくのがおすすめです。1つの長文につき4問出題されるため、文章の内容を把握しながら読み進めると解答スピードが上がります。

TOEIC Part7を速く解くコツは?

問題文を先に読み、何が問われているかを把握した上で長文を読みましょう。ダブルパッセージ、トリプルパッセージの問題は、文章同士がどのような関係になっているかに気を付けて読んでいきましょう。

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