パラグラフリーディングとは
パラグラフリーディングとは、英文を読む際に段落ごとに意味を捉え、文章の内容を構造的に理解する読み方のことです。
パラグラフリーディングのメリット
パラグラフリーディングをすることで、英語を論理的に捉え、どのような文章でも一定程度の理解をすることに繋がります。このことから、パラグラフリーディングにより下記のようなメリットがあります。
文章の大枠を速くつかめる
パラグラフリーディングでは、文章を頭から一文一文理解するのではなく、最初に全体の構造を取って段落ごとに大意をつかみます。このため、先に文章全体を眺めた上で個々の文を見ていくことになります。
個別の文の解釈より先に全体の把握から入るため、大枠を速く理解することができます。
話の流れを予想できるようになる
きちんと整理された文章であれば、段落ごとに伝えたい趣旨があり、全体の流れが一貫しています。パラグラフリーディングを行うことでこの全体の流れを捉えられるようになれるので、話の流れを予測しながら読みすすめることができます。
英語の論述方法に慣れることができる
パラグラフリーディングでは、文章の骨格を捉える読み方をします。言い換えると、英語の論述において、どのような順番で何を伝えるかを重視する読み方です。この読み方を身につけると、英語の文章を読む際に筆者の主張や根拠となる文章を容易に見つけることができるようになるでしょう。
パラグラフリーディングのやり方
すぐに実践できる、パラグラフリーディングのやり方をご紹介します。
文章全体のテーマをおさえる
まずは、文章全体のテーマをおさえましょう。長文はいくつかの段落(パラグラフ)からなっており、全体として伝えたいことがあるはずです。まずははじめの1~2文を読み、これからどのような話が展開されるか、どのような論旨なのかの手がかりを見つけるようにしましょう。場合によっては各段落の最初の文を読んでいき、文章の輪郭を掴むことも必要です。
各段落の結論・根拠を見つける
パラグラフリーディングの真骨頂とも言えるのが、段落ごとに「トピック・センテンス」を見つける作業です。各段落にはメインの主張となるトピック・センテンスと、それを根拠づけたり例を加えたりするサポート・センテンスが存在しますが、まずはトピック・センテンスを見つけることで筆者がその段落内でもっとも伝えたいことがわかります。
ディスコースマーカーを手掛かりに文脈を捉える
ディスコースマーカーとは、”However(しかし)”や”In other words(言い換えると)”など、文章の流れを変化させる目印となる単語のことです。
代表的なものとしては、下記の8種類が挙げられます。
役割 | 意味 | 単語の例 |
---|---|---|
順接 | 前の文に続く内容を述べる | therefore, thus, as |
逆接 | 前の文と逆の内容を述べる | however,but |
要約 | 前の文章をまとめる | In short, in summary |
言い換え | 前の文と同じ内容を言い換える | in other words |
例示 | 具体例をあげて説明する | for example |
追加 | 前の文に同じ内容を加える | in addition |
結果 | 前の文章の結果を示す | as a result, finally |
根拠 | 前の文の根拠や理由を示す | because, since |
実際には他にもたくさんのディスコースマーカーがありますが、大別すると上のようにまとまります。
このようなディスコースマーカーを手がかりに文章の構造を見ていくことで、構造的な文章の把握ができるようになります。
例えば、逆接のディスコースマーカーであるhoweverやbutが出てきたら、そこから先は先に出てきた主張に反論するような文が出てくることが予想できますし、要約を示すin shortやin summaryが出てきたら、これまでの内容が簡潔にまとめて述べられるということが分かると思います。
段落ごとに要約を行う
ディスコースマーカーに従って文の構造を捉えたら、次は段落ごとに意味を捉えて要約を行いましょう。
順接、逆接、例示などのディスコースマーカーで先に大枠が把握できているため、ゼロから読むよりも意味を取りやすくなるはずです。
パラグラフリーディングの練習におすすめの教材
パラグラフリーディングを行う場面としては、入試問題を解く際やTOEICなどの資格試験が想定されます。中でもTOEICのPart7のように長文をたくさん読みこなすような試験では、パラグラフリーディングが役に立ちます。
まずは公式TOEIC Listening & Reading 問題集 8 [ ETS ]のような問題集でパラグラフリーディングを実践すると良いでしょう。
入試問題でも、共通テストや長文問題ではパラグラフリーディングが通用する場面がありますので、普段の英語学習から意識してみると良いでしょう。
まとめ:
パラグラフリーディングでは、各段落の構造を捉えること、「ディスコースマーカー」を意識して文の流れを把握することが重要です。
はじめは難しいですが、なれてくると面白いように文の内容が理解できるようになるので、ぜひ実践してマスターしてください!
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